薄桜鬼+
□甘い甘い甘い
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俺には好きな人がいる。
幼馴染みの女の子。
雪村千鶴。
小さくて可愛くて可愛くて、そりゃあもう可愛くて。
小さい頃から一緒に居る俺なんて、男として眼中にないんだろうなぁ…。
あ〜あ…
「…ん…けくん……平助くん?」
「ぅおわぁぁあっ!」
「きゃっ!」
「な、なんだ、千鶴かよっ」
「ご、ごめん…」
俺が「なんだ」とか言っちまったせいか?
なんだかシュンとしてる様に見える。
「いや、ワリぃ…考え事してた」
そう言うと瞬く間に千鶴は笑顔になった。
あ〜可愛い〜…
「平助くん、今日部活ある?一緒に帰ろうよ。」
「全然OK!あー…、でも部活は無いんだけどミーティングがあんだよなー。」
「あ、それなら私も委員会の当番があるから少し時間掛かるんだ。だから、先に終わった方が教室で待ってる事にしよ。ね、良い?」
『良い?』って良いに決まってんだろー!!
その小首を傾げる仕種、誰にも見せたくねー!
てか見せないで欲しい。
勝手な独占欲。
心の中で思うの位は許して欲しい。
「おう。じゃあ放課後な!」
俺は複雑な気持ちを悟られないように至っていつも通りを装った。
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