雪の妖精

□第八章
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「いけっ、ズバリナエトル!」

十分に間の距離を取って互いのポケモンを出す。
サトシはエイパム、私はナタネさんの強い要望で緑華だ。念のためタマゴをヒカリに預けてる。

「それでは、タッグバトル初め!」
「エイパム、スピードスターだ!」

先制攻撃はサトシの十八番だ。
サボネアに見事命中するがナエトルは自慢の素早さでかわした。

「サボネア、ミサイル針だ!」
「エイパムかわせ!」

エイパムは綺麗によけた。

「ああ〜ん。いいミサイル針だったわよぉ〜〜サボネアァ〜〜」
「かわされちゃってるんだけどな…」

ナタネさんは目をハートにしている。コジロウはそれにツッコム。

「ナエトルリーフストームよ!」
『緑華、体当たり!』
「エゥッ!?」
「速い! 今のは…」

緑華は一瞬で間を詰めてリーフストームを阻止した。
瞬発的なこのスピードはナタネさんに伝授してもらった素早さだ。

『教えは無駄にしてませんよ』
「チコリータが…嬉しいわ。ナエトかみつく!」

だがナタネさんのナエトルにはまだ及ばなかった。
こちらも瞬時に間を詰めて緑華にかみついた。

『葉っぱカッター!』

頭に葉っぱから一心不乱に葉っぱと飛ばす。
一見どこに向かって攻撃してるんだと思われるが飛ばした葉っぱは弧を描いて戻ってきた。

「ナエトル避けて!」

かみついていたナエトルは避けるが緑華はさらに葉っぱを飛ばす。

ちなみに弧を描いていた葉っぱはサボネアに当たった。

「今だエイパム、サボネアに気合いパンチ!」
「負けるなサボネア! ニードルアーム!」

エイパムが力負けした。
サボネアのパンチ力の高さが良く分かる。

『緑華体当たり!』
「ニードルアームだ!」

威力が高くても当たらなければ意味がない。
緑華はかわして背後から体当たりをした。

『今よ!』
「ああ、サボネアに気合いパンチだ!」

「…サボネアにドレインパンチを指示して」
「え!? そんな技やったことないぞ」
「ドレインパンチはニードルアームより強力な技よ。腕を内側にひねりながら打つ!」
「そんな急に言われても…」

エイパムのパワーが溜まった。

「サボネアっドレインパンチだ! 腕を内側にひねりながら打て!」

強力な打撃でエイパムが高く飛んだ。

「エイパム!?」
「っ緑華!」

ツルでエイパムをキャッチする。様子を見てみるとまだ戦闘不能にはなっていない。

その時、シオンはナタネの気がサボネアに向かっていているのに気がついた。

『緑華、全力で体当たり!』
「!? しまった」

指示が遅れたナエトルは戦闘不能となった。

「一気に決めるぞエイパム! スピードスター!」
「ようし、もう一度ドレインパンチだ!」

しかしパンチのタイミングが早く、ドレインパンチは不発に終わりスピードスターをまともに受けた。
休まず気合いパンチで攻撃するエイパムにもう一度ドレインパンチを指示するが今度は全く技を溜められなかった。

そしてサボネアは戦闘不能になった。
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