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□優へ!
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季節はもうすぐ夏になる。
巣山は今、グラウンドで野球部をしている。
私は巣山と栄口と同じ1組。巣山の隣の席になって仲良くなって、栄口ともそこから話すようになった。
「巣山!」
「ん?どうした?」
私は夏大前のかなりハードな練習の合間、いわゆる休憩というやつの時間に巣山にフェンス越しに声をかける。
巣山の後ろでは栄口がマネジの千代ちゃんからドリンクをもらっていた。
「で?どうした?」
「うん、巣山もうすぐ夏大でしょ?」
「おう。」
「1つでも、多く勝てるように応援に行くね!」
「ありがとな。」
「これ、お守り!」
フェンス越しに巣山の手にお守りを渡す。
「勝てるよ!」
「俺、絶対お前のために勝つよ!見てて!」
「!…見てる!」
君の笑顔がお守り
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(巣山―――!)
(打てるよ!!)
お前の声が聞こえる、打てる!
(20110430)