聖華の夜に

□約束〜再開〜
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確かに聖華だ。
あのキレイなオレンジ色の髪
あのキレイな声
そして首元に見えるペンダント
あれはたしかに私がつくったもの・・・
聖華・・・!
でも・・・聖華は十年前に死んでしまったんじゃ・・

目の前にいる女性を聖華と確信した水月は、喜びと疑問が頭をよぎった。
ディーク「紅蓮の炎、そしてオレンジ色に輝く髪・・・まさか!」
聖華「口数が多いよそこ!水月に攻撃しかけるなんて・・・10万年はやいわね」
聖華は右手を前に出し、微笑んだ
ディーク「生きていたとは・・・報告しなければ」
ディークが少しずつ薄くなっていく。向こう側がだんだんハッキリとみえてきた。
聖華「逃がすか!紅蓮、灯火!」
右手から火の弾が現われ、ディーク目掛けて飛んでいく。
だが、ディークの体はほぼ消えており、火の弾はあたらず、地面へと激突した。
ディーク「また・・・セイカ・テール」
そういいのこしてディークは消えていった。
聖華「あ〜ぁ、ザコ逃がしちゃった。
   これじゃ〜私も終わりかな」
そういうと、聖華はゆっくりと水月のほうを見た。
水月「せ、聖華・・・?」
聖華「ただいま。水月、約束・・・守ったよ」
聖華は笑顔でいい、水月をみた。聖華の首元にある石が光る。

聖華の笑顔・・昔と全然変わっていない
あの元気のでる優しい笑顔だ

水月の目には涙がうかんできた。
聖華「・・お!水月ってさ、髪の毛短くしても似合うじゃん♪」
水月「聖華〜!!」
水月は聖華に抱きついた。
聖華は水月の頭を優しくなでる。
聖華「あ〜ぁ、また泣いてる。水月は泣き虫だね」
水月「だって〜、死んじゃったかと思ったんだもん」
聖華「約束のためだもん。死ぬわけには行かないよ。それに、私はあんなことでくたばったりしないよ」
聖華が笑顔でいう。
水月「あんなこと・・・?聖華、あの事故って死はまのがれないような大事故だったよね・・・。それを生き延びたんだよね?」
聖華「・・・うん」
水月「さっきのといい、事故といい・・・聖華は何者?」
水月が聖華の目をまっすぐみてきく。
聖華「・・・説明するから・・・
   まず水月の家に帰ろうか」
そういうと、聖華は水月の手をとり、歩き出した。

温かい・・・昔とかわらない

水月は聖華の手のぬくもりを感じ、安心した。

聖華は生きていたんだ
聖華は今ここにいるんだ

水月は嬉しくなり、また涙をながした。

続く

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