聖華の夜に

□炎vs水〜決戦〜
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月明かりに照らされ、暗いはずの夜道は少し明るく見えた。
   タタタタタタ
人が走る音、道にある蛍光灯の明かりに照らされたのはセイカだった。
『夜に待ってる』
その言葉を聞き、水月が眠ったのを確認して、家を抜けだしてきたのだ。
セイカ「・・・ついた」
セイカが足を止めた場所、そこは昼クラウと戦った道だった。
セイカ「約束どうりきたぞ、出て来いクラウ・カンテ!」
セイカが叫ぶ。
クラウ「・・・せっかちですね「炎の姫君」は」
クラウの声が聞こえると思ったら、目の前に突然クラウが現われた。
セイカ「せっかちなのはどっちよ」
セイカはいうと、上へと何かを投げた。
クラウ「ほ〜、結界石か。きにくわないがハンデとしてつけてあげましょう。・・・ところで一人できたんでしょうね」
クラウが辺りを見ながらセイカにきく。
セイカ「私がそんなずるいことするとでも?」
セイカが構えて微笑んだ。
クラウ「それもそうですね、では、いきましょうか」
クラウが片手を前にだした。
それと同時にセイカはクラウ目掛けて走り出した。
クラウ「『水爆流弾』!!」
クラウが攻撃をしかける。片手からいくつもの水の弾が現われ、セイカをおそいにかかる。
それをセイカはすべて華麗にかわした。
地面にぶつかる水の弾はぶつかった瞬間に次々に爆発していった。
クラウ「ッチ」
クラウは地面を人蹴りすると、空中へ舞い上がった。
セイカは水の弾の爆発の反動を利用して、クラウを追った。セイカはクラウの目の前までくると、蹴りをいれた。それをクラウはかわす。そして、クラウはセイカに蹴りをいれる。それをセイカがかわす。
その繰り返しが空中で続いた。
クラウ「な、なかなかやりますね」
セイカ「そ、そちらこそ」
お互い蹴り合いながらいう。
クラウ「ですが、甘いですね・・・」
クラウは怪しく微笑んだ。
セイカ「!!」
クラウはセイカの腹に手を添えた。
クラウ「『水爆流弾』」
クラウはそっというと、魔法をセイカにむかって放った。放たれた水の弾は即セイカの腹に命中し、その場で爆発する。
セイカ「っかは」
セイカは口から血を吐く。そして、そのまま地面に叩きつけられた。
クラウ「ははは。姫君、油断しましたね」
クラウが笑いながら言う。
セイカはそれをにらむ。そして片手をクラウに向けた。
セイカ「『紅蓮、灯火』!!」
セイカの手から無数の火の玉が放たれた。それはすごい速さでクラウに向かっていく。
クラウ「ふ、馬鹿ですね『水爆流弾』!!」
クラウが放った水の弾に、すべての炎の弾がやられてしまった。
クラウ「相性を考えてもごらんなさい」
クラウが微笑んでいう。

続く
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