聖華の夜に

□一件落着?
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翌朝、何事もなかったように4人は教室へと入っていった。
ソラ「ウ〜ッス、皆おはよ〜」
ソラがあくびをしながらいう。
「オッス。お、めずらしいなソラ。今日は眠いのか?」
ソラ「あ?あぁ。ちょっと夜更かししちまってさ」
―――よくいうわね。私達が朝まで聖華の手当てをしていたのに対して、ソラは大怪我をササっと治したらコテっと倒れ寝たくせに・・・こっちは夜更かしどこじゃないんだよ〜!!
ソラを冷たい目でみて劉輝はおもう。
「あれ?聖華さん、その手や顔の怪我は?」
聖華「あ、これ?階段から落ちちゃって・・・あはは・・」
聖華が手をなでながら笑顔でいった。
「あはは、聖華さんって案外ドジなんだな」
ソラ「っま、水月よりははるかにしっかりしてるけどな」
水月「な、なにそれ!?」
劉輝「そのとうり〜♪」
水月「りゅ、劉輝まで!?」
教室内の生徒が焦る水月を見て笑う。
     キーンコーン
ソラ「げ、本鈴じゃん。いつ予鈴なった!?」
「さっき」
ソラ「まじ!?せ、席つくぞおい」
水月「・・・はぁ、はいはい」
4人は席に着く。
   ガラガラ―――ゴンッ
『あ』
生徒全員がいった。
岩鉄「あちゃ〜〜〜」
岩鉄が教室に入ってくると同時に、教室の入り口のドアが壁に強く当たり、壊れてしまった。
ソラ「・・・あ〜ぁ、弁償だねガンちゃん」
岩鉄「・・・朝最初の言葉がそれですか・・・」
岩鉄がなんとかしてドアを直そうとしたが、無理だとわかって、教台の前に立つ。
岩鉄「・・・おや?聖華さん。その顔の傷・・・」
聖華「階段から落ちました」
岩鉄「そ、そうですか、気をつけてくださいね」
―――・・・きっと解ってるくせに・・
聖華は心底でそうおもう。
岩鉄「・・・ん?って、紫陽花さん!おきてください」
生徒全員が紫陽花に注目する。紫陽花は机にすがりつくようにして眠っている。
来夢『お〜い、紫陽花〜』
隣の席の来夢が紫陽花を軽く揺らす。
紫陽花「・・・ん〜?なに来夢〜、もう給食〜?」
紫陽花が目をこすりながらおきる。紫陽花の言葉に生徒がいっせいに笑い出す。
来夢「・・・・もういいよ。」
紫陽花「へ?何が?ってかなんでみんな笑ってるんですか?」
ワケも解らない紫陽花、途方にくれる来夢。岩鉄がため息をしていった。
―――はぁ・・・早く寝ないからだぞオイ
岩鉄「紫陽花さん・・・早く寝ましょうね」
紫陽花「あ、ガンちゃん先生・・・おはようございます」
岩鉄「・・・ハ?」
また皆が笑う。

昨夜の争いが嘘のように平和な朝。青い空のなかに真っ白い雲が浮かんでいる。
  ヒューーーー・・・・・
ほどよく風がふく。
聖華「・・・このまま、平和が続けば・・・」
聖華はつぶやいた。

END

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