魔法少女リリカルなのはViVid〜時を越える願い〜

□〜熾烈なる戦い〜
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ヴィヴィオVSアインハルト

(速い弾幕で隙を作る!)

「ソニックシューター・アサルトシフトッ!」


「覇王流『旋衝破』」




コロナVSリオ

「創主コロナと魔導器ブランゼルの名の下に!叩いて砕け!ゴライアス!!」


「炎龍!雷龍!」




和人&メアリスVSグレイル&ルエナ

「ブリーズ!パパの全力サポート頑張るよ!」


「和人!あんた真っ向から勝負しなさいよ!」


「いやいや、無理だから」


「なら策を練るしかないだろ、ルエナ」




各地で激しい激突を始めた頃、陸戦場の近くでモニター観戦をしていたテイル達は楽しそうに話をしていた。


「いやあ、みんな元気にやっとるねえ」


「ほんとにねえ」


約束通り一泊していたセインが楽しそうに話すと、隣にいたメガーヌもそれに同意していた。


「CG同士も足止めてるし、陣形も崩れないねえ」


「うん、綺麗な戦闘だわ」


「『ここ』を除いてですがね……」


セインとメガーヌの話を聞いたテイルは、モニターの一つを指差して二人に言うと、二人も苦笑していた。そのモニターには和人達の戦闘映像が映されていた。


「まあ、SSはまだ確立されて間もないし、青チームとしては和人君に孤立しててもらいたいってことじゃないかしら?」


「明らかに仲間から引き離されてますからね。見てると蚊帳の外みたいですし」


「それも今後どう影響していくかも気にしていくとして、FBの二人も支援のセッティングがそろそろ済む頃だし、アタッカーたちのバランスも崩れ始めるここからが見物よ」


メガーヌがそんな解説をすると、テイルとセインもモニターに集中していった。








「ソニックシューター、ファイアッ!」


作り出した虹色の誘導弾を一斉にアインハルトへと放つヴィヴィオ。それを見たアインハルトは脱力した姿勢で迎撃に構えた。


(良し!アインハルトさんが受けに入る!足を止めてくれれば着弾の隙に回り込める!)


そう策を巡らせたヴィヴィオは、ソニックシューターに続いてアインハルトに接近していく。
そしてソニックシューターがアインハルトに着弾する瞬間、アインハルトは迫るソニックシューターを両手で全て受け止めてしまった。


「いっ!?」

(受け止めた!?弾殻[バレットシェル]を壊さずにッ!?)


その様子を接近しながら見ていたヴィヴィオは驚いてしまうが、そんなヴィヴィオにお構いなしでアインハルトは受け止めたソニックシューターを投げ返した。


「覇王流『旋衝破』!」


それで接近していたヴィヴィオが止められてダメージを受けた。


ヴィヴィオLIFE1800/3000


(反射技[リフレクト]!?)


被弾に怯みながらもアインハルトの技の正体を考えるヴィヴィオ。そこに間髪入れずにアインハルトが急接近し、左の打ち下ろしを放ってヴィヴィオを地面に叩きつけた。


ヴィヴィオLIFE700/3000




「すっげ!何今のッ!?弾丸反射?」


それをモニターで見ていたセインも思わず興奮していた。


「反射でも吸収放射でもないわね。『受け止めて投げ返した』の」


メガーヌはそれを見た結果を口にすると、セインも驚きを隠せず、


「そんな事できんの」


「真正古代ベルカの術者なら理論上はね」


「和人の『エアリアル・バインド』とは違うんですか?」


「和人君のは変換資質を利用したコントロール奪取の魔法。あくまでバインドの域を出ないものよ」


そんなテイルの疑問にも分かりやすく答えたメガーヌ。


(それにしてもあの年齢であの技術。一体どれだけ苛烈な修練を?)


そう考えると、アインハルトに身震いしてしまった。


「あれ?覇王っ子なんか様子が……」


そこでセインがアインハルトの様子が変なことに気付いて数秒。アインハルトの右肩の辺りが突然爆発し防護服が弾け飛んだ。


アインハルトLIFE2300/3000


「うおお!なになに?」


「なんだ、見えてなかったのか?ヴィヴィオの反撃」


テイルは言いながら先ほどの衝突の場面をスローにして見せると、アインハルトの攻撃が当たるのとほぼ同時に、ヴィヴィオの右腕がアインハルトの右肩を打ち抜いていたのだ。


「ちょっとズレてたら結果は逆だったかもな」




(あのタイミングであのカウンター。ヴィヴィオさんはやっぱり……)


ダメージの具合を確かめながら、アインハルトはヴィヴィオの中の何かに気付き始めていた。
そしてヴィヴィオにとどめを刺そうと走りだすが、そこにティアナが制止をかけた。


「今のダメージならヴィヴィオは一旦下げられる。この隙に先陣突破で切り込んで!青組のCGなのはさんのところ!」


その指示にアインハルトは快い返事をして、なのはの下へと走りだした。




(凄い凄い!あんな技があるんだ!)


ダウンしたままアインハルトの技に驚くヴィヴィオ。


(でもわたしだって!)


驚きつつもゆっくり起き上がって、なのはの下へ行くアインハルトを追い掛けようとする。


(うん。ヴィヴィオに火がつき始めた。とはいえライフ3桁。追撃させるのはちょっとマズい)


そんなヴィヴィオを見たルーテシアは、冷静に状況を分析し考えてヴィヴィオに指示を出す。


「ヴィヴィオ。治療するから一旦戻って」


「ええーッ?」


「こんな序盤でツートップ……グレイルさんもいるか。スリートップの一人が落ちたら大変でしょ。戻って!」


「……はぁいっ!」


指示に納得していないヴィヴィオに結構きつく言うルーテシア。それにはヴィヴィオも納得するしかなく、前へ出る気持ちを抑えて身を翻してルーテシアの下へと戻っていった。



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