魔法少女リリカルなのはViVid〜時を越える願い〜

□〜強者〜
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4日間のオフトレツアー。 水遊びに温泉、そして陸戦試合×3。
ピクニックやのんびりタイムも満喫して……


「じゃあみんな」


「ご滞在ありがとうございました!」


「こちらこそ」


「「「「「ありがとうございましたー!」」」」」


メアリス達はミッドチルダへと帰っていった。








〜ミッドチルダ・首都次元港〜


「ミッドチルダ到着ー」


「車まわしてくるからちょっと待っててねー」


「「「「「はーいっ」」」」」


ミッドに到着して、なのはとフェイトは車を動かしに行き、メアリス達はしばらく待つことに。


「でもみんな明日からまた忙しくなるねぇ」


「インターミドルに向けて、ばっちりトレーニングしなきゃ」


その間にティアナとスバルがメアリス達に話題を振って時間潰しを始めた。


「はいっ!でも大丈夫です!」


「うちの師匠(コーチ)がトレーニングメニュー作ってくれますから!」


「わたしはパパが直接仕込んでくれることになりました!」


「メアリスはストライクアーツとは別に柳流柔術が基礎にあるから、あたしより和人さんの方がトレーニングメニューを組みやすいからな。ま、しっかり鍛えていこうぜ」


「はいっ!」


「あ、そういえば写真の交換とかしない?今朝撮った奴けっこうあるんだ」


「あ、欲しいですー!」


「わたしもー!」


そんな前向きなメアリス達に安心したティアナとスバル。話の後、今度は写真の交換を始めた。


(DSAA公式戦インターミドル。若い魔法戦競技者には夢の舞台。だけど夢見る競技者が最初に『決定的な敗北』を知る場でもある)


楽しそうに写真の交換をするメアリス達を見ながら、ノーヴェはそんなことを考えていた。


「でもインターミドルって、かなり沢山の子が出場するんでしょ?予選会とかあるんだっけ?」


「あ、ええと……確か地区選考会というのがあって」


写真の交換をしながら、ティアナはそんな疑問を口にすると、アインハルトがそれに答え、気付いたメアリス達も話に加わる。


「そーです!選考会では健康チェックと体力テスト。あとは簡単なスパーリング実技があって」


「選考会の結果で予選の組み合わせが決まるんです」


「普通の人は『ノービスクラス』。選考会で優秀だったり、過去に入賞歴があったりする人は『エリートクラス』から地区予選がスタートします」


「勝ち抜き戦で地区代表が決まるまで戦い続けて――そうしてミッドチルダ中央部17区から20人の代表と、前回の都市本戦優勝者が集まって――その21人でいよいよ夢の舞台」


「「「「都市本戦です!」」」」


「ここでミッドチルダ中央部のナンバーワンが決まるんですよ」


「TV中継も入ります!」


そう熱く語ったメアリス達4人だったが、次には微妙な表情に変わって話を続ける。


「まあ、さすがに私たちのレベルだと……」


「本戦入賞とかは夢のまた夢なので」


「都市本戦出場を最高目標にしてるんですけど」


「それもまた夢物語かもです」


「その……都市本戦で優勝したら終わりですか?」


話を聞いたアインハルトは、まだインターミドルについて詳しくないため、そんな質問をする。


「もちろんその上もありますよ。『都市選抜』で世界代表を決めて……ミッドだと3人ですね。その選抜優勝者同士で『世界代表戦』です」


「そこまで行って優勝できれば――」


コロナの丁寧な返答に、ノーヴェが最後に付け足しをする。


「文句なしに『次元世界最強の10代女子』だな」


それを聞いたアインハルトの鼓動は大きくなった。


「でもそんなのは私たちにとっては遥か先の夢……」


「狙うなら10年計画で頑張らないと!」


「だから私も始めは出る気はなかったんです」


「でも、いつかきっとー!」


対するメアリス達はやる気があるのやらないのやらな発言を涙ながらに語る。


「ノーヴェさん。率直な感想を伺いたいんですが、今の私たちはどこまで行けると思われますか?」


「もともとミッド中央は激戦区なんだ。DSAAルールの選手として能力以上に先鋭化してる奴も多い。その上での話として聞けよ。ヴィヴィオたち4人は地区予選前半まで。ノービスクラスならまだしも、エリートクラス相手じゃまず手も足も出ねー。アインハルトもいいとこ地区予選の真ん中へんまで。エリートクラスで勝ち抜くのは難しいだろうな」


ノーヴェの厳しい言葉に5人は不安な顔をした。が、


「……でも!!まだ2ヶ月あるよね!?その間全力で鍛えたら?」


ヴィヴィオがそんな仮定の話をすると、メアリス達も目を輝かせた。


「ま、どうなるかはわかんねーな。あたしも勝つための練習を用意する。頑張ってあたしの予想なんかひっくりかえしてみせろ」


「「「「「はいっ」」」」」


「んでな、まずは基礎メニューを作ってみたんだ。デバイスを出せ。送るから」


「さ、さすがノーヴェ」


「仕事早っ!」


ノーヴェは5人に激励してから、早速組んだ基礎メニューをヴィヴィオ、コロナ、リオに送る。


「基礎トレはいままで以上にしっかりやる。その上で――コロナはゴーレム召喚と操作の精度向上」


「はいっ」


「リオは春光拳と炎雷魔法の徹底強化。武器戦闘もやってくぞ」


「はいっ!」


「ヴィヴィオは格闘戦技全体のスキルアップとカウンターブローの秘密特訓!」


「はいっ!」


「メアリスは基礎メニュー以外は全部和人さんがやってくれる。詳しいことは和人さんに聞け」


「はいっ!」


「で、アインハルトは……あたしが変に口を出して覇王流のスタイルを崩してもなんだ。かわりに公式試合経験のあるスパー相手を山ほど探してきてやろう。お前は戦いの中で必要なものを見つけて掴む。それが一番かと思うんだが……どうだ?」


「ありがとうございます!」


「えー?わたしもいろんな人とスパーやりたいー!」


「やりたいですー」


各自特訓指定がある中、アインハルトだけスパーと聞いてメアリス達もやりたがる。



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