特別小説
□蒼き閃光・秘話
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テ「実はサアヤんは着物を着ると人が変わるらしいぞ」
ユ「それは見てみたいかもね。サアヤ、ここに都合良く着物があるからお願いね」
サ「いじる前提なのに嫌よ! 誰が着るもんですか!」
マ「サアヤさんの着物姿、見たいです」
サ「うっ……マリアの純粋な眼差しは卑怯よ……でも着ないったら着ない!」
テ「ちぇっ、おしとやかになるらしいサアヤんも見たかったのに。とまぁこんな感じでゆるーく作品の裏話してくからよろしくぅ」
ユ「話は私、馬場園由梨とテル君、サアヤ、マリアちゃんでしていきまーす」
サ「オープニングのネタにされた私ってやっぱりそういうポジションなのね……」
マ「サアヤさん、ドンマイ」
サ「やめてマリア。励ましがガチで辛いから」
テ「つーわけで早速話をしていこうと思うんだけど、まずはユリさんのアバターからってことでいいですか?」
ユ「構いませんよ。私のアバター《カーマイン・ボンバー》は、皆さんが知るように《リトル・ボム》と《ディセント》というアビリティに特化した遠隔型です。初期ステータスではリトル・ボムのみで必殺技もありませんでした。レベル2のボーナスで取得したのがディセントですね。ここである程度の基本戦術を確立させたことになりますが、まだまだこの頃は破壊力に欠けてて苦戦を強いられてました」
サ「いや待ってユリ。その頃からもう近接殺しのボンバーの原型はあったわよ。なんか可愛く言ってるけど、最初からあんたエグい戦い方してたから」
ユ「そんなことないわよ。サアヤに比べたら私なんて大人しいくらいで。サアヤったら会ったばかりの頃から誰彼構わず突っ込んでバッタバッタと薙ぎ倒してて……」
テ「うわぁ、容易に想像できるわ……」
サ「きーこーえーなーいー」
ユ「ふふっ、じゃあ続きね。レベル3になって《リトル・ビッグボム》を獲得して、この辺から《爆弾魔》なんて失礼な通り名が出始めたかな。レベル4になった時には《ボンバー・カーニバル》を獲得して、レベル5で《デンジャラス・タイマーボム》を。連続して必殺技を獲得したのはちょっと失敗だったかもとは思ったけど、後悔はしてないかな」
マ「デンジャラス・タイマーボム。通常対戦で見たことないです」
テ「あー、それオレも前から考えてたんだけど、たぶんユリさん、通常対戦用にあの必殺技取ってないでしょ?」
ユ「うん。元々は《無制限中立フィールド》で対エネミー用として獲得したから、あんまり通常対戦での使用は想定してなかったの。使えてもタッグ戦とか領土戦で運が良い時くらいで、個人戦ではまず不可能に近かったわ。その分エネミー狩りの時は巨獣級でも5、6発も当てれば致命傷にできたから、《プロミネンス》以外でもよく誘いを受けてたの。もちろん今も時々ね」
マ「前に一緒にやった時にニコさんと2人で野獣級をボッコボコにしてた」
サ「加速世界の最大級火力2人でとかいじめに近いわね……通常対戦ならトラウマになりかねないレベルよそれ」
テ「オレ、過去にそんないじめを受けた気がしないでもない」
ユ「あらテル君。それは復帰祝いのお祭りみたいなものでしょ? ネチネチ言ってる子はカッコ良くないよ」
テ「だってみんなオレを本気で狙ってきて正直怖かったんだもん! ユリさんだって酷い置き土産くれたし!」
ユ「私のは可愛いものよ。その後のユニコちゃんの攻撃の方が情け容赦なかったもの。さて、脱線したから戻すわね。レベル6になった時には素直にリトル・ボムの強化を選択して、レベル7でもうリトル・ボム自体の威力アップはなくなっちゃって、代わりにバリエーションがあってね。それで《地雷》を獲得したんだけど、すっごい便利だったのよねこれ。テル君が何度も消し炭になっちゃったし」
テ「…………」
サ「うわっ、テルが遠い目してるし。そんなに完璧に負けたわけね」
マ「ボーンって真っ黒にされてた」
テ「言わないでマリア! 恥ずかしくて死にたくなるから!」
ユ「でも対応も早かったから困ったわ。その辺はテル君の強みなのよね。そんな感じで私の話はこんなところかな」
テ「あ、美早んとの嬉し恥ずかしい過去話なんかあれば是非ともよろしくお願いします!」
ユ「それは美早からの許可もいるからダーメ。どうしても聞きたいなら美早も交えて改めて、ね」
サ「こ、この余裕。1つしか違わないのにどうしてこんなに大人に見えるのか……」
マ「ユリさんカッコ可愛いです!」
テ「美早んと並べたらまさに高嶺の花って感じになるしな。加速世界でのバーちゃんとのギャップもまたイイ!」
ユ「そうじゃろ? 人間、メリハリがある方が魅力的に見えるものなんじゃよ。まぁ、一貫してらしくあるテルもテルで儂は良いと思うがの」
サ「そっちが現実で出てくるとさすがに笑えるものがあるわ。ユリみたいな美人だとなおさら」
マ「そっちのユリさんも好きです」
ユ「んもー、マリアちゃんが可愛すぎるー。テル君、1日……ううん、1週間レンタルさせて。させてくれたらテル君のお願い1つだけ何でも聞いてあげる」
テ「マジで!? じゃあじゃあ、ユリさんと2人で東京グランキャッスルデートなんてことをしたいなぁなんて」
サ「うわぁ、マリア、あんたテルの我欲によって身売りされたわよ。最低ね」
マ「テルはバカだから仕方ないです。もうユリさんと一緒に暮らすことも辞さない覚悟です」
ユ「ホント欲望に忠実すぎる男の子ってダメよね。サアヤもマリアちゃんも大変ねぇ。色々と」
サ「えっ、そこで何で私が出てくるのよ」
マ「そうですそうです」
ユ「テル君は幸せ者ね。そんなでも好きになってくれる人がここにいるんだから……って、灰になってて聞こえてないか」
サ「あはははははは! ユリったら面白いこと言うのね。ねぇマリア?」
マ「えっと……はい、そうですね。変なこと言わないでください……」
サ「…………マリア、目が泳いでるわよ……」
マ「そういうサアヤさんだって声が震えてますよ」
ユ「あらあら、素直じゃない2人も可愛い」
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