特別小説

□グダッと雑談
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「何だかんだと聞かれたら!」

「答えてあげるが世の情け!」

「そんなわけで霧島和人だ。よろしく」

「何がそんなわけなの、パパ。霧島メアリスです」

「何でもこの短編の『掴み』としてオレとメアリスが抜擢されたらしい」

「こんな感じですよーってやつだよね?」

「そうそう。とりあえず一回目だからアンケートの結果も糞もないからって、初代主役と二代目主役が呼ばれたというわけ」

「主役様様だね、パパ。こういう時は年功序列って役得ってことなのかな」

「だな。どの短編でも大抵は進行役もできるし、これを奪われたらオレにはもう何も残らないってくらいの特権なわけ。というかメアリスと二人きりとか嬉しすぎる」

「何も残らないって、パパは卑屈すぎです。そういえばパパと二人きりの短編なんて初めてだね。親子水入らずのお話をお茶の間にお届けしなきゃね」

「メアリスとのラブラブな会話を聞けるなんて、ラッキーなやつらだ。一字一句見逃すなよ」

「それで今回は何の話をするの?」

「短編のタイトルが『グダッと雑談』だから、まぁグダッとしながら会話のキャッチボールをだな」

「じゃあ横になってもいい? パパの膝枕がいいなぁ」

「よし来い! バチ来い! パパの膝はメアリス専用だからな!」

「じゃあ失礼しまーす」

「こんな甘え上手な娘がいていいのか? メアリス、間違っても他の野郎にこんなことをするなよ?」

「しないよー。パパだからいいんだもん。それよりお話お話」

「絶対だからな? 絶対だぞ? 話かー。そうだなぁ……それじゃあ『ぷ〇ぷよ』についての議論を」

「どうしていきなりそのチョイスが出てくるんだろう……」

「いやいや、メアリスとだってたまにやるだろ? メアリスだって面白いって言ってたじゃないか」

「言ったけど、そんな議論するゲームじゃないよぉ」

「甘いなメアリス。今やフィー〇ーだなんだと色々と種類も出てきている。だからこそ議論の余地があるのだよ」

「えっと、パパが好きなのは?」

「勿論シンプルでオーソドックスなやつ。それ以外をぷよ〇よとは認めていない」

「そっかぁ。確か作品の中には『必殺技』とかピンチを切り抜けるコマンドもあるから、それが嫌いな原因だったり?」

「そうだな。こっちが連鎖で高威力を叩き出しても、必殺技一つで相殺されたりなんてこともあり得ちゃうのはどうなのかなってさ。ぷよ〇よってのはそんな簡単に状況を覆せちゃいかんのだよ」

「でも実力者との穴埋めのためのシステムって割り切り方も必要だと思うよ? シンプルなぷよ〇よは実力差って物凄く分かりやすいし、私もパパには十回に一回くらいしか勝てなくてコントローラーを投げる時あるもん」

「それは否定できないなぁ。それならいっそ『必殺技? そんなものねじ伏せる!』くらいの気迫でやればなんかカッコ良くなるか」

「そんな意気込みでやる人とゲームはしたくないかも……。そういえばパパ。必殺技って、最近は凄く雑な扱いな気がしない?」

「急に話題が変わったな。具体的にどう雑なんだ?」

「えっとね、必殺技って、『必ず殺す技』って書くよね? まぁ、殺さないまでも確実に戦闘不能くらいにはできるってことだよ? でも昨今はその必殺技を受けても平然としてる方々をたくさん見受けるのですよ。この疑問についてパパの意見をうかがいたいです」

「なかなか鋭い指摘だ、メアリス。しかしそれを議論すると、各方面からの反響が物凄いだろうから、深く掘り下げるのはやめようか。しいて言うなら、必殺技とは己が出せる最大の技につけられる俗称であり、それが及ばない相手にとっては必殺技にはなり得なかったりするものなのだ」

「つまり自分の技をカッコ良く言ってるだけなんだね、パパ」

「そういうことにしておこう。そういうことにしておかないと色々と揉めそうだから」

「揉めるもなにも、私とパパしかいないんだけどね」

「要は必殺技が必殺技足り得るには、たゆまぬ努力が不可欠ということだ! 現状に満足するな! 常に己を磨けぇ!」

「力押しだ……」

「それよりもうすぐオレ達が出演する〜時を越える願い〜が完結するそうなんだが、メアリスはどう思われます?」

「急ですよねー。私も最近聞いたので驚きしかないですよ」

「とはいえ引き際としては悪くないとオレも思うわけだよね」

「確かにこのまま原作沿いに進んでも終わりが見えないし、私もいつまでも魔法格闘少女ってわけにもいかないですしね。Forceではシャマル先生の助手としてヴォルフラムに同乗する予定だったし……」

「それネタバレだな、メアリス。まぁ、Force編もおじゃんなわけだし、隠しとく必要もないのか。ならオレも言っちゃおーっと。Forceではカレンさんに気に入られてしまう予定でした」

「浮気だね、パパ。はやてさんに何されても文句は言えないよ」

「ダイジョブダイジョブ。はやてさん超優しいし、別にオレから好意を向けるわけでもないしね。あくまで敵やで敵」

「そういうエセ関西弁は反感持たれちゃうよ」

「おっと、そろそろ締めなきゃならないらしい。そんなわけでこれからこんな感じのを毎月の頭の更新で上げていくから、お菓子片手に読んでくれればいいんじゃないか」

「今回は私とパパっていう同作品内の組み合わせだったけど、皆さんの投票いかんによっては異色のタッグでお送りすることもありますので、ドシドシ投票の方をお願いしますね」

「これで掴みとしての仕事は終わりか。メアリス、何かやり残したことはあるか?」

「あ! ヴィヴィオの家にまだ読んでない本を置きっぱなしだった! あれ返却日が明日までなのにー!」

「ああー! メアリス待ってくれぇ! もう少し膝枕していたいー!」



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