裏小説 書庫

□canzone Gentle(優しい歌)
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「酷い雨だね」

「せやなあ」


今日は学校も塾も休みの日だった。
久しぶりに竜士と思いっきりデートが出来ると思っていたのに、


天気予報は嘘を吐いた。





爽やかな晴れだなんて、嘘っぱち。

どんよりと熱い灰色の雲から雨が降っている。



しかも、朝から降っていてくれれば良かったのに、

出かけようとバスを待っている最中、

そんなときに雨が降ってきた。





「ずっとバス停居ってもしゃあないな、」
「だね、通り雨じゃなさそうだもんね」



出会って15分、
速攻デート終了かあ・・・・。
なんて切ないのっ!?


「取り敢えず、俺の部屋来るか?」
「へ?」


そ、それはッ・・・・・、




「男子寮のが近いやろ」
「え、あ、あああ、う ん 」
「? どないした?」


じっ、自宅(まあ、寮に住んでるけど)デートってヤツじゃあないですかっ!??









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