版権小説書庫
□親子丼で恋をした。
3ページ/5ページ
.
「 お い 」
やっと会えた。
「 お に づか、 」
「えっ、ちょっ、何なん!? ぎこちなッ!?」
なぜだ、
いや、俺は今上手く話せていないらしい。
じゃあ、せめてどんな顔をして居るんだ?
「ボッスンがアンタがウチのこと探しとるー言うから来たンやけど・・・?
何かウチに用でもあるんか?」
「 あ 、・・・ああ。 」
まずい、頭が真っ白になっている。
さっき鬼塚の言っていたことがもう思い出せない。
身長の差の所為で鬼塚が少し見上げるような
形になっている。
まずい、
まずいまずいまずい、
「どーしたん? 顔赤いで?」
距離は詰まり、手が額に触れる。
「あー・・・・、ちょっと熱いなー、
保健室連れてったるわ」
そう言って振り向いた彼女の
ついさっきまで僕の額に触れていた右手を掴んだ。
→