復活夢倉庫

□甘い悪戯を
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※子猫連載「Love kittys」の番外編です。
読んでいない方には分からないと思う表現がありますので、連載を読んでからをお勧めします。






『良い天気だね〜…』


にゃあー…

…にぃー

なぅー

…みゃ


のほほ〜んとした空気が漂う土曜日の午後3時過ぎ。
太陽はとうにてっぺんまで上りきり家の中に暖かい陽が差し込む。
あぁー、休み最高。
お昼までゆっくり寝て、休日をみんなでゴロゴロまったり過ごすなんて、これ以上幸せなことは無いよね。


にゃぅ〜…

なぁー…


ソファに横になってそんなことを思っていると、ちょうどベランダへのガラスドアの前でゴロゴロ…否、コロコロ?
寝転がって、ひなたぼっこしている子猫ツナ達が。

かわいい〜…
それに、なんだか気持ちよさそうだなぁ。


『雲雀さんはひなたぼっこしないんですか??』

「…ニャオ」


向かいのソファで静かに本を広げて読んでいる子猫雲雀さんに視線をずらして尋ねると、お得意の「ワオ」が返ってきた。
目が「なんで僕が自ら群れなきゃいけないのさ。君、本当にバカでしょ?」って言ってる、あれは絶対言ってる。
小さくて黒いしっぽを、ゆらゆらさせるその姿は可愛いのに…態度がちっとも可愛くない!!


『ちぇー…雲雀さん冷たいの』


ぷくっと頬を膨らませてみるも誰も見てないし。
…なんか私、すごい虚しいんですけど。

心の中で、憐れな自分に慰めの言葉をかけていると、ふあぁ…と欠伸が出た。


『…それにしても、今日はぽかぽかしてて…あったかいなぁ…』


こんな陽気だからかな…。

やってきた眠気に抵抗することもなく、私はそのまま静かに目を閉じた。





―…



『ん…っ……あれ?』


目が覚めると、見慣れたリビングの白い天井がオレンジ色に染まっていた。

そっか…私、あれから寝ちゃって…


『みんなは…』


身体は動かさないで、目線だけをガラスドアの方へ向ける。
銀色の毛をオレンジ色に輝かせる子猫ごっきゅんと、同じく山本くんがコロリと床の上に転がって寝ているのが見えた。
向かいのソファでは子猫雲雀さんが分厚い本に顔と前足をのせて、すやすやと静かに寝息をたてていた。

あれ…


『ツナ…?』


まだ覚めない眠気に、目を擦りながらぐるり、部屋の中を見渡してみた。

ツナが見当たらない…。
何処に…、


「にゃ…ぅ…?」

『…ツナ?』


もそもそとお腹のあたりで何かが動いたと思ったら、
私のお腹の上で寝ていたのか子猫ツナが目を覚ましたみたいで…。
軽くて全然気付かなかった…。


「にゃー…」

『え…』


…何…?

まだ寝惚けているのか、トコトコと私の上に乗ったまま子猫ツナが近づいてきたかと思えば。



ちゅぅ…



『んっ……!?』


小さな口で唇を塞がれた。
って、…子猫ツナがキ、キスしてきたああぁあ!?


『…んんぅ…!//』


ふわふわの毛が頬や首をかすめて擽ったい。

ど、どどどうしよう!!//
寝惚けてる…んだよね??
中身はツナだけど…今は子猫だし、別に平気…かな?



ポンッ!!!



『っ!?……んんー!!//』

「ん…」


目の前に突然現れたのは、人間ツナのドアップ。

う、ウソでしょ…!?
陽が沈んだあぁあ!!?

ちょっと視線をずらしてみれば、向かいのソファにいる雲雀さんも床に転がっていたごっきゅんと山本くんも人間の姿に戻って…っ


『んぅんんーっ!!!』


い、息が…!

苦しくてもがいていると、やっと唇を解放されて、思いきり酸素を吸い込む。


「くくっ、…本当に男に免疫無いんだな、お前」

『はぁっ、……なっ!//』


「まぁ、あったら怒るけど…」、ゆっくり顔をあげて妖艶に微笑むツナ。

ま、まさか…寝惚けてなかったの!?


「この体制…悪くないな」


私の上に馬乗りになったまま、唇をぺろり、いやらしく舐めたツナに


バッチーーン!!!!


私の平手が黙っていませんでした。




甘い悪戯
(愛しい君に…)


(んー…どうしたんだ?)
(10代目…?)

(いってー…!)
(サイテー!!//ツナのバカバカ!)
(…その口、また塞がれたいの?)
(なっ!//)

(そのコから離れなよ綱吉、今すぐ(チャキ…)
(あ…。(やべ…)



fin.



*。+☆'*。・+★'。…

子猫連載「Love kittys」番外編でした!
本当は連載読んでない方でも読めるようにしたかったんですけど…。
すみませんすみません!!
私にはそんなすごいことはとてもじゃないけど出来ませんでしたorz←

それでは、5万打と!^^*
ここまで読んでいただきありがとうございました!*

「恋に恋して。」
管理人:天音由維
※フリー配布は終了しました。


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