Maria†Holic

□プラネタリウム
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こうして、私達は鞠也、茉莉花さん、竜胆さんの待つ黒のリムジンに乗り込み祇堂家をあとにした。

「鞠也、これからどこに行くの?」

「海だ。」

「海?!」

再び予想外で衝撃を受けた。
海なんて近くにあったっけ?っていうか…。一体何しに行くんだろう?            
「あぁ、そうだ。ここから約一時間弱で着く。」

「ふーん。何しに行くの?」

「質問が多い奴だな…。黙って乗ってろ。直にわかるっての。」

鞠也がだんだん苛立ってきたのでそれ以上は何も言わなかった。

(そういえば今日は…7月7日…?七夕…か。)


20分も走ると既にそこは見知らぬ町並みだった。私は天の妃の周辺しか道も、場所も、町もわからない。
ここはなんて言う名前の町なんだろう。          
まるで新しい世界を見つけたかのような不思議な気持ち。景色がどんどん流れてゆく。

次第に私は睡魔に襲われ、窓の外を見つめ、まどろんでいたのだが、車の揺れが心地好く感じられ、いつの間にか眠ってしまった。
そういえば私は、昔から車に乗ると必ず眠ってしまうということを思い出した。
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