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□プレゼントは…
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『日本人のお嬢さん?』
「…、
わたし…?」
早くも怪しげな集団が彼女に声をかけた
肌の色が黒い男たちは
ざっと5、6人
英語でナンパを始めた。
『君みたいな賢そうな子なら英語が理解できると思ってね』
『間違ってなかったな』
「あの…
何か用でしょうか…?」
『日本のことよくわからないから
…案内してよ?』
といいながら彼女の細い腰に腕を回す
「ちょっと!
は、離してください」
男たちは無防備な彼女を
無理矢理引きずった
『静かにしてよ、彼女?』
『そんなオシャレして
狙われてぇからだろ?』
「そんなつもりは…」
チュ−…
1人の男がふいに綾香の頬にキスをする
「やっ…。」
『可愛いじゃねえの……
なんつったか聞いた?!』
『やっ…だってよ!』
『もっとこの子の怯えた顔みてぇ…』
『……もう一度、
キスしてやれ』
「だ、誰か…っ」
「……彼女を離しなさい」
「ひっ比呂士…!」
『あ゛?
また弱そうなのが出てきたな』
「わたしのことを何と言っても構いませんが…
彼女にそれ以上酷いことをしたら…
生きて帰れると思わないことですね」
カッと見開いた彼の目は
試合のときよりも
怖い目で相手をにらんでいた
さすがに男たちも彼のオーラにおされ
『ちっ…
誰がこんな女を誘うか!』
『紳士ぶりやがって!』
捨て台詞を吐いたまま
逃げていった