short
□襲撃
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8時30分
チャイムと共に…
ガラッ
「あっくん遅い!」
「るせー…この俺が顔出しただけで喜べ」
あっくんこと亜久津仁とわたしは幼馴染み。
きっと彼のことを怖がらないのはわたしだけだろう。
義務教育にも関わらず学校に顔出すのは不定期…
そんなさぼり魔のあっくんが午前中に学校にくるのは確かにいい方 …。
……にしても
「また喧嘩したでしょ?」
「あ?悪いかよ。」
「駄目だってば…ゆうきチャンも悲しむし…」
「ババァのことなんざ…」
「わたしだって心配してるんだから、お願いだからほどほどにね。」
と彼のできたての傷口をハンカチでぬぐう。
「…っ」
「あ…痛かった?」
「てめぇ、他の奴にもその顔向けてんのか…」
「はい…?」
「……けっ」
「変なあっくん…?」