short 
□権利
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「綾香｡」
メンバーの誰かが後ろで私の名前を呼んでいる…？
「誰…？」
振り向くと､目の前に彼の顔がアップで映る。
「私の声を忘れるとは…
いい度胸ですね
綾香？」
ギュッ
「っ！」
一瞬で顔の色が白から赤に変わる彼女｡
木手はなぜか満足だった
「……その顔
ちゃんと見せなさいよ」
「き…木手くん…
またからかう−…｡」
彼はしっかりと私の背中に腕を回している。
恥ずかしさあまりに
精一杯身をよじらせてみる
…がびくともしない。
それどころかさらに彼の腕には力がかかる。
「まさか…｡
逃げたい…とか？」
「…えっと｡」
「はぁ…
綾香は無防備だ｡
他の奴等に狙われてるっていうのに…｡」
「狙われてる…？」
「みんな綾香のことが愛しいんです。
自分のものにしなきゃいられなくなる。」
「まっ…まさかぁ」
「あなたのその顔が…､
照れを隠そうとする姿に」
そそられる…｡」
ここまでくるとさすがに
彼が何を言いたいかわかってきた｡
と同時に木手くんの顔がスッと近づいてくる…