novel
□Happy Bell the CAT Birthday
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「そういえば、お前どうして自分の誕生日分かるんだよ?」
「あー・・・、何でしょう、記憶的な?」
「・・・じゃあさ、お前。昔は人間だったんじゃない?」
「どうなんでしょうかね。」
真面目なAijiに対して、mayaはあまり深くとらえていなかった。
「ん〜・・・、ちょっとは思い出しかけてるんスけどね。いつか、思い出したらお話します。」
「うん。」
「・・・まぁ、自分としては、どっちでもいいんですけどね。」
「え?」
mayaは食べる手を止めて、うつむきながら言う。
「・・・・・・世の中、知らなくていいこともたくさんあると思います。」
ぼそっと、どこかさみしそうにつぶやいた。
その裏に、彼が不安に思っていることを察したAijiも食べる手を止める。
「俺は、もっとmayaのこと知りたいって思うよ。」
「・・・・・・。」
「でも、お前の過去がどうであろうと・・・その・・・気持ちは変わんないから。」
「Aijiさん・・・!?」
その後、少しの沈黙がうまれたが、たまらず笑いだしたmayaによって、破られた。
「な、何だよ!?」
「いや、おもしろくて。」
「・・・たまにはいいだろ?・・・そのー、サムいのも。」
「そ〜スかね〜。」
再び食事を始める二人。
「でも、ちゃんと言ってくれても、ワタシ笑いませんよ?」
「は・・・ッ? 何を。」
「2つくらいありますよね。」
吸い込まれそうな瞳に見つめられて、Aijiは息を飲む。
「その・・・、誕生日おめでとう。」
「はい、ありがとうございます。」
「・・・それと・・・、もう一つ?」
「・・・・・・。」
言葉を待っているmayaから目がそらせない。
Aijiは、ガタンと立ち上がった。
「え? え?」
歩み寄ってくる彼に、驚くが、どんどん近づき、顔が迫ってくる。
「ほら、目。」
「あ・・・、はい。」
つむれ、の指示の後に、理想通りのことが待っていた。
何度も救ってくれた、魔法のキス。
「その・・・、す・・・」
「好きっスよ、Aijiさん。」
Do you like me like a cat?
END