novel

□Happy Bell the CAT Birthday
2ページ/2ページ


「そういえば、お前どうして自分の誕生日分かるんだよ?」
「あー・・・、何でしょう、記憶的な?」
「・・・じゃあさ、お前。昔は人間だったんじゃない?」
「どうなんでしょうかね。」
真面目なAijiに対して、mayaはあまり深くとらえていなかった。
「ん〜・・・、ちょっとは思い出しかけてるんスけどね。いつか、思い出したらお話します。」
「うん。」
「・・・まぁ、自分としては、どっちでもいいんですけどね。」
「え?」
mayaは食べる手を止めて、うつむきながら言う。
「・・・・・・世の中、知らなくていいこともたくさんあると思います。」
ぼそっと、どこかさみしそうにつぶやいた。
その裏に、彼が不安に思っていることを察したAijiも食べる手を止める。
「俺は、もっとmayaのこと知りたいって思うよ。」
「・・・・・・。」
「でも、お前の過去がどうであろうと・・・その・・・気持ちは変わんないから。」
「Aijiさん・・・!?」
その後、少しの沈黙がうまれたが、たまらず笑いだしたmayaによって、破られた。
「な、何だよ!?」
「いや、おもしろくて。」
「・・・たまにはいいだろ?・・・そのー、サムいのも。」
「そ〜スかね〜。」
再び食事を始める二人。
「でも、ちゃんと言ってくれても、ワタシ笑いませんよ?」
「は・・・ッ? 何を。」
「2つくらいありますよね。」
吸い込まれそうな瞳に見つめられて、Aijiは息を飲む。
「その・・・、誕生日おめでとう。」
「はい、ありがとうございます。」
「・・・それと・・・、もう一つ?」
「・・・・・・。」
言葉を待っているmayaから目がそらせない。
Aijiは、ガタンと立ち上がった。
「え? え?」
歩み寄ってくる彼に、驚くが、どんどん近づき、顔が迫ってくる。
「ほら、目。」
「あ・・・、はい。」
つむれ、の指示の後に、理想通りのことが待っていた。
何度も救ってくれた、魔法のキス。
「その・・・、す・・・」
「好きっスよ、Aijiさん。」

Do you like me like a cat?


END
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ