novel

□swee†birthday
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「じゃあ、ブランケット返してよ!」
「返してあげてもいいけど、することは同じ。」
MITSURUが手放したブランケットが身を隠す前に、たくましい躯が覆い被さる。
お互いの吐息を感じる刹那、一方的な激しいキスが武瑠の息を殺した。
いつものキスより、甘く、熱く、そして長く感じる。
口付けたまま、MITSURUの手が武瑠の華奢な胸板に触れる。
その指先が、桃色の突起に触れる度にか肩がピクリと反応して動いた。
まとわりつく様なキスは、息継ぎをさせてくれるものの、唇は離れない。
(あー、もうどうされちゃうんだろ。)
目の前の愛しい人に汚されていく。
恐怖は…ない。
「ここまで長いキスは初めて?」
「多分…ッ」
くすくす笑っているMITSURUの手が、胸の突起の片方をターゲットに定め、指先で嬲るように遊びだした。
「んぅ…。」
「武瑠、すごく可愛い。」
もう片方の空いた寂しい突起に熱いキスが落とされる。
そして、肉厚な舌が這った。
弄ばれるような感覚が、全身を刺激する。
「ちょ…、やめ…っ」
言い終える前に、舌で愛撫されていた方を甘噛みされた。
途絶える間もなく、漏れる声にならない声に、MITSURUの可愛がり方が激しくなっていく。
「もっと、先がしたいって思ってる?」
「ん…っ、やぁ…っ」
まともに呂律のまわらない武瑠を笑って、MITSURUは一度躯を起こした。
「…武瑠、君が愛しいんだ…。」
血走った獣の目が、武瑠を見つめて逸らさない。
「もう、離さないよ。」
「あ…、あ…。」
MITSURUの手が伸びて、武瑠に触れ……――――


「ん…。」
MITSURUが目を覚ましたとき、視界は朝の空の様に明るかった。
眩しくて、目を瞑ってしまう。
(あー…、夢か…。)
起き上がろうとて、それは叶わない。
(…あれ?何だろう、夢の続きみたいな…って。)
首を起こして、自分の状態を見る。
全身を服の上から、綱が渡る。
その這い方は、六角形を描き、まるで亀の甲羅のような…
「ええっ!?俺、縛られてる…?」
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