黒執事

□第2話
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ちょ、なんだよ、っこれ


クセになりそー…なん、だけどっ


ヤバイ、かなり気持ちいい…


「…ヴァルツ様もうそろそろ…っ」


『んんっ…ふ……ぁ』


「ヴァルツ様、動かしますよ?」


『んぁ…っふ……』


まだ、無理だって…っ




「ヴァルツ様!いい加減に起きてください。お目覚めの時間を過ぎていますよ」


はい、朝の会話でしたー!


変な想像(妄想?)してんなよ?


誤解を解くためにもさっきのを解説すると…


ーーーーー

ちょ、なんだよ、っこれ


クセになりそー…なん、だけどっ


ヤバイ、かなり気持ちいい…


↑上3行は寝具についての感想
すげーふかふかだった。お気に入り決定


「…ヴァルツ様もうそろそろ…っ(起きてください)」


『んんっ…ふ……ぁ』
↑ただの寝言・寝息


「ヴァルツ様、(寝具を)動かしますよ?」
↑枕動かして頭落とすぞ、布団剥ぎ取るぞ、の意。


『んぁ…っふ……』
↑ただの寝言・寝息(2回目)


まだ、無理だって…っ
↑まだ寝てたい、の意。


「ヴァルツ様!いい加減に起きてください。お目覚めの時間を過ぎていますよ」


んで、このセリフにつながるワケです

ーーーーー


「おはようございます。本日の朝食はカルツォーネをご用意致しました。


付け合わせはカプレーゼとバーニャカウダのどちらにされますか?」


へぇ、意外


ちゃんとイタリア料理だしてくれるんだ


『ん…バーニャカウダがいい』


寝ぼけ眼で答えながらベッドの上で着替え始める


『着替えは自分でやるから手伝ってくれなくていーよ』


いつもの癖だろう、手伝おうとするのを断る


そこまでしてもらう必要ないしね


「それは失礼致しました。


お飲み物はエスプレッソでよろしいですか?」


『うん、ありがとー』


着替え終わったのでベッドから降り、セバスチャンの用意した朝食に手をつける


「本日お客様はいらっしゃいません。


ですが、坊ちゃんの杖を取りにいかなくてはならないので午後から坊ちゃんと私は屋敷におりませんので」


セバスチャンが僕の髪を梳きながら予定を話していく


…そんなに気になるほど寝癖がついていたのだろうか?


『…っ』


思わず顔が歪む


しかしそれも一瞬ですぐに表情を戻す


あ、別に髪が引っかかって痛かったとかじゃないから


「いかがなさいましたか?朝食がお口にあいませんでしたか?」


流石はセバスチャンってか…つーか、気付くとかこいつ何者だよ


『あー、このカルツォーネはイギリス流のなんだね


僕の知ってるのとは違ってて…初めて食べたからちょっとびっくりしただけだよ』


カルツォーネはピザみたいなものでトマトやチーズなんかが入っている


でもこれは英国流なのかそういうのは入ってなくて香辛料や鶏肉なんかが多い


やっぱ国によって変わるものなんだな


味的にはイタリアのが好みだけどウイスキーでフランベされてて英国流のは香りが良い


『これも悪くないかもね』


そう呟いて食事を終わらせた
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