黒執事

□第4話
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「そいつらを一歩も屋敷に入れるな!」


ここはイーストエンドにあるマフィアの屋敷


「いやー立派なお屋敷ですねぇー」


僕の隣で呑気に花を咲かせてるのがセバスチャン


『基本的にマフィアってお金持ちだからね、これぐらい普通じゃないの?』


かなりの勢力があるとこの本邸ならもっとすごいんじゃないかな


「「なんだテメーら!どっから入った!?」」


周りにいた男共…おそらく構成員だろう


そいつらが僕らを見て声を荒げた


『どっからって…正面からだよ』


ていうか、他に入るとこなんかないでしょーが


「なんなんだお前ら!ドコの輩だ!?」


「私?あぁ…申し遅れました、私…ファントムハイヴ家の者ですが」


『あ、僕は違うよ?フリーの殺し屋でシエルとはオトモダチ』


そう言う僕らの瞳は暗く闇色に染まっており


その口元は歪んだ弧を描いていた


ドサァッ…


「「う…うう…」」


1分もしないうちに決着がついた


その場に立っていたのはセバスチャンと僕の2人だけ


「失礼。先を急ぎますので」


懐中時計で時間を確認したセバスチャンは建前だけの言葉を投げかけ背を向けた


いいよね、その見下した目


力があるからこそ出来る眼差し


『弱い奴ばっかでつまんない。マフィアの端くれだし、もっと手応えあると思ったんだけどなー』


「ヴァルツ様の暇つぶしになれる方はそう簡単にはいらっしゃらないかと」


それは僕が強いってことだよね


褒め言葉として受け取っておこう


『じゃあ今度セバスチャンに手合わせお願いしようかな。僕もなまっちゃうしさ』


すると少し考えてから答えをだした


もちろんその間足を止めることはない


「…そうですね、時間がある時でしたら」


そう言うけどきっと彼はわざわざ時間を作ってくれるのだろう


『、ありがとう。


僕はあっちに行くね』


その言葉と同時に僕は西棟の方へ走りだした
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