ぬらりひょんの孫
□第六幕
1ページ/6ページ
浮世絵町東口
とある繁華街
「あぅ…うぅ……ん」
声をあげる女が1人
「何してんだ、そこで
けっ…おめーらがいるからこの街は…」
懐中電灯を手にした見回りの警官
「!?…な、なっ……」
ふと言葉が途切れる
グチャッバキィ…
「ギャアァアァア」
夜の繁華街に悲鳴が響き渡った
「相変わらず…」
そこにやってきた1つの影
「"猫"を喰うのが好きなネズミだな…旧鼠」
呼ばれた先にいるのは、
「ボス〜…そんな言い方はナイでしょ…
それがボクの"悪行"なんだから」
口元を血で汚したホスト風の男
ボスとは誰のことなのか
不穏な影は確実に動きだしていた
歯車が廻る、廻る
噛み合わない歯をそのままに
そこからすべてが歪みだす
気づかないうちに崩れゆく