修兵
□辛くて泣くのではないんです
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九番隊の執務室
「大丈夫だからな?梓。」
書類整理でミスをしてしまい、落ち込んでいる梓を慰めるように修兵は頭を優しく撫でた。
『ありがとう…』
梓は下を向いたまま、コクリと頷く。
余程落ち込んでいるのだろう、黙々と書類を直す梓。
ミスをしてしまった書類が重要書類であった為、責任を感じているようだ。
書類ミスが発覚してからかれこれ6時間。
梓はぶっ続けで、机に向かい作業を続けている。
「少し休めよ、気にするなって…」
修兵が再び声をかけ、彼女の肩に手を置いた。
その時だ
『修兵のバカァーー!!』
フルフルと梓の肩が振るえだしたかと思うと大声を上げて泣き出した。
「Σえ"…はぁ!?」
ワーワーと泣く梓に修兵は驚き、目を見開いたが…
『修兵ぇ…優しくしたら泣くよぉ"〜!!』
次に彼女の口から出た言葉に修兵はニヤリと笑うと、ギュッと抱き寄せた。
「優しくしねぇ訳にいかねぇよ。俺の彼女だからな♪」
抱き寄せると、梓は甘えるように修兵に縋り付いた。
ヨシヨシと修兵が背中を摩ると、梓は頭を擦り寄せる。
『我慢してたのに…』
「俺の前では我慢せずに泣いて下さい。」
小さく呟いた梓の言葉に修兵はクスクスと笑いながら、抱きしめる腕に力を込めた。
君が優し過ぎて
泣くのです
泣き虫だな
修兵のせいだよ
end.