修兵

□花のような笑顔の人
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どんなに辛いことがあっても、梓さんに会えば忘れることができた。

心が軽くなるようだった。

背中をトントンと優しく叩いて、励ましてくれた。


つまらない冗談も馬鹿な話も、貴方はいつも穏やかに微笑んで聞いていてくれた。



本当に好きだった



だから…






「梓〜帰るぞ〜。」

『阿近さん、わざわざ迎えにきたの?』

「まぁ…な。」

『あら優しい、こんな遠い四番隊まで…わざわざありがとう。』





貴方が阿近さんの手を取って歩いて行ってしまった時は、俺としたことが自分でも驚くほどショックだったらしくその場から動けなかった。

離れていたのに、梓さんと阿近さんの手に同じリングがはまっているのを俺は見逃さなかった。


二人から身を隠すように壁にもたれ、無意識に息を殺し霊圧までも抑えこんでいた。




貴方がいなくなる、誰かのものになる





俺の前から消えてしまうんじゃないだろうか…

そう思うと恐ろしくて悲しくて…






でも、阿近さんの手をとっていた貴方の笑顔は、いつもよりも綺麗で幸せそうだった。








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