一護
□夏休みの宿題は図書館で
2ページ/4ページ
「こんなもんか。」
本を読み終えたようで、隣でパタンッと本を閉じる音がした。
その後一護が、先程から何度も消したり書いたりを繰り返しているアタシノートを覗き見てきた。
「全ッ然進んでねーじゃねーか。」
呆れたような声を出す一護。
『だって、わっかんないんだもん!!』
仕方ないじゃんか…
「どれ……あぁ、ここか。夏休みの前に習っただろ?」
一護はハァとため息をつくと、参考書と教科書を指差し説明をはじめた。
アタシは一語一句聞き逃さまいと、一護の説明に必死に聴き入った。
だって、終わんないし!!
「お前これ普通に授業聞いてりゃわかったんじゃねーの?」
『ほら、授業中は寝てたからさ!!』
「バーカ。」
『いってー。』
アタシはハアッと笑い、一護を見上げるとコツンッと額を小突かれた。
「これで出来そうか?」
『うん、ありがとう♪』
キョトンッと首を傾げる一護に、アタシはにっこり笑ってお礼を言った。
本当に助かったし。
「//ッ…どー致しまして。」
一護は少し目を見開いてから、眉間にシワをよせ、片手で顔をかくしながらポンッとアタシの背中を叩いた。