BLEACHその他
□思わせぶり
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「何してんねん。」
『Σうっわぁ!!?』
彼が転校してきた翌日、デッサンをしていた所に声をかけられた。
屋上に生えていた小さな、金色の蒲公英。
コンクリートの間から芽を出し、金色の花びらを広げたその花は、力強くそしてどこか儚かった。
「上手いもんやな〜。流無チャンやってんな?」
『名前、よく知ってたね…。』
「可愛ぇコの名前はよぅ覚えてんねん。」
彼はケラケラと笑うと、アタシの絵をもう一度のぞきこんだ。
力強いその姿を絵にしたくて、屋上にいたアタシは、蒲公英みたいな色の彼と出会った。