BLEACHその他

□隣に笑顔
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一角と付き合うことになったのは、一ヶ月くらい前のこと。


任務で動けなくなるほど大怪我をした彼の担当が私だった。

入院中、彼の身の回りの世話や点滴の取り替え、怪我の具合のチェックなどをしているうちに少しずつ仲良くなって…

丁度、一角が退院するときに告白された。





『ねぇ、私の何処がいいの?』





食堂に向かう途中、私は一角の隣を歩きながら問い掛けた。

ずっと疑問だったのだ「十一番隊は四番隊がキライ」って言うのは凄く有名なことで、本当に仲も悪い。

なのに彼は何故私の手を握っているのか、私の隣にいるのか。





「女で四番隊のくせに気が強ぇとこ。」

『くせにって…それ褒めてないでしょ!!』

「褒めてるぜ、俺にたいしてそんな口きく女はいねぇからな。」





少し頬を上げてニヤッと笑う一角。

そんなことなら私以外にもいるではないか。





『乱菊さんがいるじゃん。』

「あれは上司みたいなもんだからな…。」





あれは立場が上たがらどうたらと話す一角。





「…流無。」





ふと、彼が私の肩へ手を伸ばした。






『わっ!!』





途端に強い力で肩を引き寄せられ、驚いた私は小さく悲鳴をあげて一角の胸へ寄り掛かった。





「お前濡れるとこだぜ。」





一角を見上げ彼の目線の先をおうと、そこには少し深そうな水溜まり。

踏んでたら完璧に濡れていただろう。





『あっぶな、おもいっきり踏むとこだったね…ありがとう一角。』





告白されて付き合ってから気づいたことだけど、一角は案外優しい。

図書館で高い台から落ちた私をキャッチしたり、コケかけた私を受け止めたりと、小さなことからも私を護ってくれる。


だから私は気持ちを込めて、ニコリと笑ってお礼を言う。





「ったくお前なぁ。」

『Σわっ、ちょっと!?』





すると、一角はワシャワシャと私の頭を撫で回した。

大きな手のひらは暖かくて嫌いじゃないけれど…





「おぉ、すげー頭。」

『もぅ!!一角のせいでしょ!!』





すぐ私の髪をぐしゃぐしゃにするのだ。






結局、いまいち答えを掴めぬまま食堂へついてしまった。


帰りにもう一回きちんと聞いてやるんだから!!











“ありがとう”





私がそう笑うときの一角がどう見ていたのか、私はまだ知らなかった。










“ありがとう”

何気ないことで

そういって笑う君の笑顔に

惚れたなんて…

本当のことは当分

教えてやらない







『元気になってくれてありがとう。』
「お、おぅ…。」

とびきりの笑顔に思わず告白してしまった…




End.



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