BLEACHその他
□お父さん
1ページ/1ページ
「帰るぞ、流無。」
『もうそんな時間?』
「てめぇはずっとこんなとこにいっから、朝も昼もわかんなくなんだよ。」
椅子を引いて私の正面に座る一角。
それを合図に私は開いていた本を閉じ、片付けを始めた。
「仕事も程々にしろよ。」
『一角はサボりすぎなの。』
「そう言うこといってんじゃなくてだな…。」
一角が嫌いそうな本がたくさんならぶこの図書館に、貴方がわざわざ迎えに来てくれるようになった理由に私は顔を綻ばせた。
「今まで見たいに仕事してりゃ、腹の子によくねぇんじゃねぇかって言ってんだよ。」
『そうね、だから迎えに来てくれるのよね。ありがとう。』
立ち上がる私の手から鞄を取り上げて、私の手をとる一角。
ゆっくり笑うと彼は少し顔を赤くして言葉を詰まらせた。
一角なりに色々考えてくれている事が嬉しくて、私はギュウと彼の腕に抱き着きつく。
「元気に生まれてくれりゃいい。」
『頑張りますね、お父さん♪』
「頼むぜ。」
私のお腹に触れる貴方は
戦う戦士ではなく
もう立派な一人の親だった
End.