修兵
□終わるまでの一週間
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「明日は下見だよな?」
『うん。会場の雰囲気とか見といた方がいいと思うよ〜。』
修兵の言葉に、梓は予定表を見ながらコクリと頷いた。
一週間後に弓道の全国大会を控えた修兵。
「お前もくるよな?」
『あーったり前!!』
同じ部の梓は県大会で敗退し、今は修兵のサポートに回っていた。
修兵の言葉に梓はニッと笑う。
同じ部活の二人は、いつも一緒にいた。
当たり前のように。
それは、部活が同じだったから…
早くも遅くも一週間後
その部活は終わりを迎える
修兵は鞄をキュッと閉めると、不意に梓の腕を掴んだ。
「もし…次の大会で俺が勝ったら…優勝したらさ…」
『?』
梓は驚いたように目を見開いたあと、修兵の言葉にキョトッと首を傾げた。
部活だけで繋ぎとめておくのは
もうできない
「部活が無くなっても隣にいてくれますか?」
修兵の言葉に梓は再び目を大きく見開く。
『いるよ!!勝っても負けても…隣にいてもいいなら♪』
「//サンキュ…」
そして、梓はとびきりの笑顔で笑い修兵に抱き着いた。
夏が終わる前に
君を
つなぎ止めておきたくて
end. アトガキ→