リクエスト
□意外と
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5卓の皿を下げてカウンターにくると
八千代さんと八千代さんのパフェを食べている杏子の姿があった
八千代さんは俺に気付くと満面の笑みで
「あ、名無しさまくん!
5卓様のお皿下げてくれたのね
ありがとう」
と言う
微笑みながら返事する
『あぁ、どういたしまして
……八千代さん髪切った?』
「え…えぇよくわかったわね名無しさまくん」
『うん、そりゃ毎日見てるし』
「な…////」
『ん?…な?…ねぇ八千代さん』
「なっ…なにかしら?」
『さっきからコーヒー持ったままだけど
8卓様でしょ?行かなくていいの?
俺が行こうか?』
「あらやだ…私ったら、ありがとう
すぐ持っていってくるわね!」
『いってらっしゃい
………………』
「………………」
『……杏子』
「…なんだ」
『どうかした?』
「別に」
『…ふーん…あのさ今日泊ま「やめだ」
『やめ?』
「うん…今日の泊まりはなしだ
だから私は一緒に帰らん」
杏子は食べ終わると腕を組んで言う
こっちを向かない
『…………(へぇ)』
轟さんがちょうど帰ってきて
俺は注文を受けに行った
「…バカ」
「杏子さん?」
「いや、なんでもない」