†本棚† 3Z

□猫
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ニャア
「なんだお前また来たのか」

高杉は不意にかけられたその鳴き声に閉じていた目をうっすらと開ける。

こいつはいつも高杉のいる場所にやって来る。人を怖がる風でもなく逆にすりよってくる。

「変わってんなお前…」

ふわふわとした白い毛並みはあいつを思い出される。

「高杉?」
「銀八。ちょうど今お前のこと考えてた」
「どんな?」

寝転がる高杉を覗き込んで銀八が顔をみせる。

「こいつ、銀八に似てるよなぁって。毛並みが」
「毛並みかよっ!」

ニヤと笑う高杉に銀八はがくっと肩を落とす。

「後、俺を一人にしない所もな」

耳元でそう囁けば銀八は優しく抱きしめてくる。

「一人になんてしないよ」
「そいつは迷惑な話だな」
「ひどい…!」


ふっと微笑むと高杉はただ黙って銀八の首へと腕を回した。

『その言葉忘れるなよ?』
『もちろん♪』

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