長編

□第十七訓 テレビに映ることになったと聞くとたとえどうでもいい奴でも必死に画面を探してしまう
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嬉しいな。



土方さんに綺麗って言われちゃった♪




お世辞でも嬉しいな^^だってどこかのバカ隊長はそれどころか人の気持ちをもてあそぶ鬼畜ヤローだもんね!


ちょっとは見習わんか…ったく。







そんなことを思いつつ、あたしは門のところに行った。




「大江戸テレビの花野です!」



あ!司会者との不倫が噂されている花野アナ!






あたしは一通り屯所の中を案内した。



もちろん秘密にかかわるような重要なところはカモフラージュ。危ないからね。



「…ざっとこんな感じですかね。」


葉月、営業用のスマイルでニコッ!




すると花野アナが質問をしてきた。




「すいません、さっきから気になってたんですが、あそこのバドミントンをしている隊士…あれは職務中に遊んでいる、ととらえてよろしいですか?」




葉月は表情を変えずに言った。




「あ〜あれはですね、ミントン隊のひとですね」

「みんとん隊…?」


困惑するアナに言う。



「はい。攘夷浪士をミントンのラケットで殴って倒す、自分の殺しの流儀に絶対のプライドを持つ職人気質の隊士です」



「では…向こうの通りにいる女性にボコボコにされている隊士は?」



「ああ、それはあれですよ、しつこさと陰湿さで嫌がる女性をつけまわす、自分のストーカーの流儀に絶対のプライドを持つ職人気質のゴリラです」




「お妙さァァァん!!」

「しつけーんだよォォォ!」

「ぐはあ!!」




「……ではもうひとつ。あそこにいる謎の黄色い物体をすすっている方は?」


「ああ、油分と脂肪分の多さで周囲をげろ地獄に陥れる自分の犬のエサの流儀に絶対のプライドを持つ職人気質の…」


「って何やってんだお前はァァァァ!!」
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