長編

□第十七訓 テレビに映ることになったと聞くとたとえどうでもいい奴でも必死に画面を探してしまう
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沈黙が空間を支配した。




あたしは真選組に拾ってもらった。



記憶を無くし、何の役にも立たないあたしを、快く引き受けてくれた。















……特に、沖田さんが。







あの人は最後まで反対する土方さんに反抗してなんとかあたしを置こうとしてくれていた。



…それは単に土方さんがムカつくから、だとしても。












みんなにメ―ワクをかけるわけにはいかない。



花野アナの言うとおり、誤解があったら困らせてしまうだろう。


…あたしは答えを決めた。





あたしはまた営業用のスマイルを浮かべ、はっきりと言った。















「あたしは純粋に江戸を守りたいっていうだけですから。沖田隊長は尊敬していますが、上司と部下、それ以上は何の関係もありませんので。」






あーあ…言っちゃった…。



嘘だ。



(尊敬なんてしてないし。)



それにホントはさ…。











沖田さんは一緒の部屋にいた。



相変わらずのポーカーフェイス…だったかどうかは知らない。













あたしは怖くて沖田さんのほうを見れなかったんだから…。
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