長編

□第十八訓 家に帰るまでがおつかい
6ページ/7ページ

敵は





「そいつ」だけじゃなかったのだ。






「そっちはダミーだ」






そして頭を強く何かで殴られる。




大きな衝撃に、立っていられなくなった。








あたしを殴ったのは最初に見た男じゃなく、さっき橋の上ですれちがったほうの男だったのだ。


一般人の格好をした、攘夷浪士だったのだ。



薄れていく意識の中で、あたしは確かに聞いた。







「一番隊の水沢葉月…間違いないな」

「高杉様に伝えろ」

「これで我が一派は救われた…」






高杉…?
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ