長編

□第二十九訓 子供は狭い所に入りたがる
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「「ん?」」




不気味な規則正しい音に二人ははっとした。





これ…カウントダウンじゃ…






「オイ!ハゲウコンのテロリスト!どーいうことだ!」

「ハテンコウだ!…これは想像通り時限爆弾だ。
一時間でこの倉庫はこっぱみじんになる。…ま、その前に海沿いの寒さにそっちの女が耐えられれば、の話だがな!…あばよ」


「「っ!?」」




***





そうこうしているうちにタイマーは50分を切った。


「どどどどーすんの総悟!」
「とりあえず俺ァ自力で脱出する方法を考えるんで、アンタは外部と連絡とれねーかやってみろィ」
「了解!」



あたしはなんとか携帯電話を取りだした。





アドレス帳を開く。











でも、誰に?




土方さん、近藤さん。



…ああくそっ!なんて情けないんだろ。幹部が二人もそろって拉致されるなんて!


「あの二人はやめとけィ。土方さんは特に」
「わかってますって…」




他に頼れる人は…
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