長編

□第二十九訓 子供は狭い所に入りたがる
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「はあ…」


30分かけて縄を解いたものの、完全な密室。





目が慣れてきたので倉庫内を歩いてみたがどこにも逃げ道らしいものは見あたらず。


おかしいな、あたしたちをここへ連れてくるときはどこを使ったんだろう…



その時総悟が葉月を呼んだ。


「オイ、ここ怪しくねーかィ?」
「どれどれ…?」




みると荷と荷の間に不自然な隙間がある。


「…?」




二人で荷をどけてみると、一人が通れるかどうか位の換気扇の穴があった。



「ここからでるしかないか…」
「まずは鉄格子を何とかしねえと…」
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