長編
□第三十訓 チョコはいいから愛をくれ
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コンビニに行くと、思わぬ人がいた。
「銀さん!」
「おー、葉月。なんだお前もジャンプ立ち読みしに来たか」
「違います!今日は!」
「…いつもはしてんのかよ!ちゃんと買えや!…そんなことよりお前、何買ったんだァ?」
銀さんがあたしのレジ袋を覗き込んだ。
「土方さんのマヨネーズとザキに頼まれたあんパン。あと…」
あたしは少し大きめの袋を取り出して、笑ってみせる。
「…新商品の激辛せんべい!おいしそうじゃないすか!?」
銀さんはため息をついた。
「…。オイオイお前の味覚は大丈夫かァ?辛いもんばっか食べてっと痔になるってよ」
「んなわけないだろ〜w」
あれ、今銀さんが一瞬、目を細めて笑ったような気が。
…何だろう。あたしの痔を心配してくれてんのかな。張っ倒すよ。
「じゃ、あたしはこれで。またね!」
「ん…おう、またな。…どっか行くのか?」
「うん!ちょっとした約束が…♪」