長編
□第九訓 逃げるが勝ちっていうがなあ、逃げてばっかもアレだぞ?
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沖田を連れ戻しながら土方は思った。
頑張ってはいるが、やはり遅れを取ってしまう。
女だから、仕方ないのかもしれないが、それじゃあ他の隊士たちに示しがつかねェ、と。
総悟も同じく思っているだろう。
隊内でちょくちょく葉月の嫌な噂も聞く。
そのたびに総悟はその隊士たちを…『プチ粛正』しているが…そこには目をつぶろう。
何とかしなければ。アイツの実力を、副長として、皆に…。
俺自身も、はっきりと認めてやりてえよ…アイツを。
♪〜〜
土方の携帯が鳴った。
「ああ、俺だ。…んだと…?病院?…どこのだ?…は!?大江戸病院だと!!?」
「どうしたんでィ土方さん」
「テロだ。」
「へい…場所は?」
土方は低く告げた。
「…ついさっきまで俺達がいたところだ」
「!!」