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□星に願いを、貴方に愛を
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自らの頭上を見ると一面の星空。
綺麗。
綺麗、だけど。
物足りない。
ちらりと横を盗み見れば、私と同じように空を見上げる不二周助。
こっちの方が綺麗、だなんて。
「クスッ、空、見てごらん。」
私の視線に気づいてか、周助は空を指さして言う。
「あ・・・流れ星。」
雨のように降る流星群。
それでも、周助の方が綺麗だ。
“ずっと、周助が幸せでいられますように”
そっと、心の中で願った。
そして、願わくは
周助を幸せにするのがずっと私でありますように・・・
星に願いを、貴方に愛を。
周助の手が私の手を包みこむ
“愛してる”
周助の暖かい手が
そう言った気がした―――