U

□星に願いを、貴方に愛を
1ページ/1ページ


自らの頭上を見ると一面の星空。

綺麗。

綺麗、だけど。

物足りない。

ちらりと横を盗み見れば、私と同じように空を見上げる不二周助。

こっちの方が綺麗、だなんて。

「クスッ、空、見てごらん。」

私の視線に気づいてか、周助は空を指さして言う。

「あ・・・流れ星。」

雨のように降る流星群。

それでも、周助の方が綺麗だ。

“ずっと、周助が幸せでいられますように”

そっと、心の中で願った。

そして、願わくは

周助を幸せにするのがずっと私でありますように・・・








星に願いを、貴方に愛を。

周助の手が私の手を包みこむ

“愛してる”

周助の暖かい手が

そう言った気がした―――














[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ