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□好きの反対、の反対
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「名前〜、好きっ!」
キュッと抱きしめてくる英二。
そんな恥ずかしいこと言わないで。
嬉しいけど、
恥ずかしい。
「名前は?」
今度は下から覗いてくる。
ぽっと、顔に熱が集まるのが分かった。
やめて
私を振り回さないで。
「・・・好き。」
呟いたとたんに、英二の顔はパッと明るくなる。
・・・なんか、ムカつく。
私だけが、照れてるようで。
英二が、好きと言われることに慣れてるようで。
「の、反対。」
と、付け足した。
だって、悔しいから。
思ったとおり、シュンと落ち込んだ。
でもね、本当は
その反対
好きの反対、の反対
本当は
大好き