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□好き、だけじゃ、
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好き、なんてちんけな言葉じゃ足りないくらい大好きだった。
貴方は、誰が見ても綺麗で、
綺麗で。
教室で毎日のように眺めていても、飽きない。
なのに、どうして?
滝くんが霞む。
涙が頬杖をついている腕を流れる。
「名字さん。」
彼の声に顔を上げる。
「俺を好きになってくれてありがとう。」
お礼に今日は、一緒に帰ろうよ、と滝くんは私の腕を引く。
滝くん、ごめんなさい。
私諦められそうにない。
でも、きっと諦めるから。
振られたという事実を受けとめるから。
好きだけじゃ足りないこの気持ちを、今日だけ
今だけ、抱かせていて・・・
好き、だけじゃ、
全然足りないの
貴方への気持ちは