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□ごめんもう笑えない
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「でさ〜跡部のヤローが・・・」
向日くんの話にうん、と軽く相づちを打つ。
いつからだっけ。
彼と話すことに罪悪感を感じるようになったのは。
いつからだっけ。
彼といることに優越感を抱くようになったのは。
きっと彼が、私の名前を名字と呼ぶようになったとき。
すごく、悲しい中で、
あぁ彼女が出来たんだな、と妙に納得したあの日から。
「なぁ名字聞いてんの?」
急に現実に戻された私の頬に涙が伝う。
あの日、絶対に泣かないと決めたのに。
笑ってると決めたのに。
「ごめんね。向日くん。」
私、貴方が好きです。
ごめんもう笑えない
笑って諦めるには
この気持ちは大きくなりすぎてしまった