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□花火のような恋だった
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一瞬で、綺麗な花を咲かせて
一瞬で、朽ちゆく。
例えば、私と白石くんの恋が
そんな花火のような恋だったとしたら。
私は、キッパリ諦められただろうか。
私の恋は、1ヶ月だけ咲き誇った。
でも、それってほんの一瞬。
「私は、白石くんが好きです。」
一瞬でもいい。
この恋が咲き誇ったのには変わりはないから、
だからね、一度だけ、
甘いキスを私に頂戴。
それできっぱり諦めるから。
一度だけ、一度だけ、
そう求めてしまうのは、やっぱりまだ未練があるからだろうか。
朽ちていかないで、と、願ってしまうのは
一度でも白石くんの“名前”と呼ぶ
甘い声を知ってしまったからだろうか。
「大好きだよ、」
何よりも
誰よりも
美しい
「貴方が好きです。」
花火のような恋だった
一瞬で綺麗な大輪の花を咲かせて
一瞬で跡形もなく朽ちていく。
明日から、また友達だよね。
一瞬だけ咲いた私の恋は
友情に戻ってくれるかな