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□授業中こそ保健室
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重たい体を引きずって保健室の扉を叩いた。
中から先生の返事はない。
いい加減、体調が優れない私に我慢は無理だ。
私はガラリと扉を開けた。
シーンとした保健室に、微かにすぅすぅと規則正しい寝息が聞こえる。
カーテンを開くとキラキラ輝く金髪。
「芥川、くん・・・?」
幸せそうに眠る彼を見て頬が赤くなったのが分かった。
もっと彼の寝顔を見ていたいけど、流石に体が限界だろう。
私は隣のカーテンを開けて眠りについた。
目覚めても彼が傍に居ることを願って。
「・・・ちゃ、名前ちゃん!」
頭の隅で誰かが私を呼ぶ声がした。
「もう、放課後だから起きてほしいC〜」
ぐらぐらと揺すられる。
そこで漸く目を開いた。
視界を掠めるのは綺麗な金髪。
トクリ、と静かに胸が高鳴った。
あぁ、私は―――
授業中こそ保健室
先生、
私、サボり魔になりそうです。