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□部室の鍵が見つかるまでは
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「あれ?」
部室のドアノブをひねる。
いつもは跡部が先に来ているはずなのに。
でもまぁ。
「なんや、開いてないんか?」
おかげでドアに縋る彼と2人きり。
せっかくだから、と彼をじっくり観察してみた。
伊達眼鏡ごしの切れ長の目
すっと通る鼻。
忍足の顔は嫌味なくらい整っている。
ふと、視線をあげると彼と目が合った。
「なぁ名前ちゃん。」
そんな見つめられたら照れてまうわ、と笑う彼に腹が立ったフリをしてみた。
忍足はどう思ってくれるだろうか。
焦ってくれたらいいな。
「なぁ、名前ちゃん。」
俺と付き合わへん・・・?
部室の鍵が見つかるまでは
二人きりの甘い時間を