V

□Three
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その日の帰り、友達からディーとダムが、仁王さんと柳生さんということを聞いた。

“アリス、そんなことも知らないの?”と少し、馬鹿にされた気もするが、ここはにこりと笑って流す。

すると、友達は機嫌よさそうに続けたのだ。

「明日、朝練見に行こっか!」

パチンと手を叩いて、いかにも名案とでも言うように。

あぁ、どうしよう。
またワクワクとしてきた。

「私も行く!!!」

そう叫んでから、ニコニコと笑って友達と別れる。

まさに、気分はルンルンだ。

鼻歌を歌いながら、家路につくとケーキ屋さんに目が向かう。

・・・たまにはいいかな。

親がいない私にとって、無駄遣いは禁忌である。

だけど、たまには。と、その可愛らしい取手に手を掛けた。







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