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□あいまい3cm
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幼馴染とは至極曖昧なもので。

近いようで遠い。なんて表現する人が多いけれど、的確な表現だと思う。

ちらりと横と見れば、涼しげな顔をした蓮二。

距離はざっと、30cmと言ったところか。

こちらがどれだけ願っても、この距離は縮まらないもので、私はかれこれ5年は片思いだ。

いつだったか、蓮二が言っていた気がする。

“頭のいい女子は嫌いではない”と

残念ながら、私は平均的な成績だ。

良くも悪くもこの関係は崩れそうにない。

まぁ、5年以上この関係を保ってきたのだから今更崩れても困ってしまうのだが。

いつだって、蓮二は私を待っていてはくれないのだ。

そのくせ、私の怖がっているものや嫌いなものをすぐに克服させてしまう。

本当に策士とは恐ろしい。

「なまえ。」

不意に頭上から、やや低めの声がする。

そして近づいてくるのは、蓮二の端正な顔。

あぁ、本当に蓮二には叶わない。

ほら、今もこうやって

私が崩すのを恐れていた関係をいとも簡単に壊してしまうのだ。






あいまい3cm




近づいた顔の距離は

大体3cmと言ったところか。












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