short
□笑顔の裏側
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
クスリといつものように笑みを零すと
頭に“？”マークを浮べたなまえが振り返った。
「何を考えてたの？」
純粋に、目を輝かせて問いかけてくる。
ボクは、“なんでもないよ”とはぐらかした。
だって、言えないだろう・・・？
君を愛しく思っただなんて。
だって君は、ボクのものになってくれないじゃないか。
無意識に君は笑みを振りまいて
人を虜にさせて
しかも、恋心に気づかないほどの鈍感ときた。
この腕でなまえを閉じ込めて
たくさんの愛を囁いて
甘いキスを捧げたい。
だけど、今はまだ
君はみんなのものだから。
いつもどおりの笑顔で居るよ。
君がボクの笑顔を好きと言ってくれたから。
だけど
もう充分なくらい我慢してるんだ。
だから今は
これくらい許して。
ボクはそっと、彼女の手にキスをした
笑顔の裏側
君には伝えきれないほどの
愛情が溢れてるよ。
ボクの笑顔の裏側に