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□指先の熱
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私の指先は季節関係なく冷たくて。
夏は喜ばしいのだけれど、冬はどうしても申し訳ない。
いつも蓮二が私の手を握るから。
「蓮二、私の手冷たいでしょう?無理に繋がなくていいんだよ?」
別に嫌なワケではないけれど、酷く申し訳なくて。
「なまえは暖かいだろう?」
蓮二はそう言って前を向いた。
確かに私は暖かいけれど、蓮二は冷たいでしょう?
時折彼が吐き出す息は白く、周りに溶け込む。
寒くないわけがないのに。
離してなんてくれないんだろうね。
私から離すなんてできないの、分かってるくせに。
蓮二はふと、私を見つめ微笑んだ。
あ・・・。
ずるい。
「なまえ。」
蓮二がそっと指を絡めるたび指先が熱くなる。
蓮二に触れる手が熱くなる。
「・・・蓮二。」
ありがとう、なんて絶対言わないから!
指先の熱
私の冷たい手と
蓮二の少しばかり暖かい手が
絡んで
繋がって
熱い一つの愛になる
*金魚様
遅くなってすみません!
柳で同学年設定とのリクエストでした!
いかがでしょうか・・・?
気に入っていただけたら幸いです(*^∀^*)
お持ち帰りは金魚様のみ可能です