夢小説
□Happy Birthday...
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「これでよし!」
想い人のためにプレゼントを用意する人が
此処にも一人…。
「Hey!Honey!」
バンっと音がしたかと思うと目の前には彼氏である伊達政宗こと政宗。
一応、幼馴染でもある。
「なにが"Honey"よ!ノックくらいしなさい。」
政宗が部屋に踏み入る前に注意が入る。
「Ah?いいじゃねぇか。恋人同士なんだし。」
「よくない!着替えてたらどうするつもりだったの!?」
「いいじゃねぇか。結果的には着替えてねぇんだし。」
「だからよくないんだってば!」
毎日、口喧嘩から始まる…。
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「ったく…。」
登校中も不機嫌な名無しさん。
うっすらと頬に赤みが差しているのは気のせいだろうか。
「Ahー…sorry…。」
いくら政宗とはいえ名無しさんには敵わない。
素直に謝ると
「…今回だけ、だよ?」
…政宗は毎日この台詞を聞いている。
もうすでに今回だけではなくなっているのだが、張本人は気がついていない。
何故こんなに暑い中、学校に向かっているのかというと…いわゆる部活と云うものである。
政宗は昔から剣道をやっており、かなりの達人だったりする。
名無しさんは政宗や他の部員の勧めでマネージャーをしていた。
そして今日は…8月1日…。
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「礼!」
「ありがとうございました!!」
顧問の片倉先生の号令で今日の部活は幕を閉じる。
部員の人全員が着替えている間に片付けを終わらせる。
これもマネージャーの仕事だ。
「名無しさん殿!!ありがとうでござる!」
「これもマネージャーの仕事だから気にしなくていいよ。」
「いやいやしかし女子に片付けを任せるのは某にとっては…!!」
「あーはいはい。ありがとう。」
こういう奴は流すに限る。
「Hey,honey?仕事終わったか?」
「あ、政宗!終わったよー!」
「ん。じゃあ帰ろうぜ」
「うん!じゃあね、幸村〜!」
手をヒラヒラと幸村に振り、政宗の後について学校をでる。
外はもう真っ暗だった。
「名無しさん。明日は用事あるか?」
政宗に言われて気がついた。
明日は部活がないのだ。
明日は暇だし…と思ったのもつかの間、3日が政宗の誕生日だということに気がつく。
そして…名無しさんはまだプレゼントを用意していないのだ…。
「ご、ごめん政宗っ!明日は用事があって…」
「…Okay。寂しいが用事なら仕方ねぇよな…」
どうやら納得してくれたらしい。
そのまま家に着き、今日のところはわかれた。